人の温かさを感じられる場所で子育てができる。

地域おこし協力隊

梅澤 脩さん

Osamu Umezawa

神奈川県横浜市から移住

「満員電車が苦手で、常にストレスで具合が悪くなっていたのですが、小野に来たらびっくりするほど体調が良くなりました」と、マスク越しでもわかるほどの笑顔を見せる梅澤さん。東京都出身で、台湾、山口県、横浜市での生活を経て宇部市に移住。

「もともと田舎で子育てをしたいと考えていました。妻の実家も山口県で、私も山口県の企業で働いていた時期もあったので、移住をするなら山口県がいいなと思っていました。『田舎暮らし』と言っても、ある程度都心部が良かったので宇部市を選びました。空港もあり、新幹線の駅までのアクセスも良い。スーパーも多くて大きなショッピングモールもある。そして何より、森と湖に囲まれた小野の環境がすごく魅力的でした」

2021年11月4日、小野地区の地域おこし協力隊として着任。その活動内容を伺いました。

「移住促進の一環として空き家の利活用やイベントを企画しています。小野は子どもの人口減少が著しいので、特に子育て世帯に移住してもらえたらと考えています。そのためにも、まずは受け皿をしっかりと。住居は生活の基盤。住むところがないとせっかく見学に来られた移住希望者も、それを理由に逃してしまっているのでもったいない。地域団体と協力し、空き家をちゃんと生活ができるように一軒一軒改修していきます。この小さな地域だけでは限界もあるので、近隣の協力隊の方や業者にも協力してもらえるよう、様々な交流にも積極的に参加しています。また、現在イベント支援事業へ提出する企画案を準備中で、補助金が支給されれば年内にイベントも開催予定です。小野の魅力を知ってもらえる機会になればと考えています」

何か苦労や心配されていることなどありますか?

「いま(令和3年度)小野小学校は、全校生徒数が18名で、このままいくと数年後には3分の1になります。廃校にしたくないという地域の思いもありますし、私自身これから父親になる身としては他人事ではありません。私は小野小学校が大好きです。少人数制なので一人一人きちんと見てもらえますし、私が本当に素晴らしいと感じたのは、子どもたちが主体性を持って行動できるということ。物怖じせずに自分の意見をまっすぐ伝えられること。私もそういう子どもに育てていきたいなと思っています。地域とのつながりもあるので社会性も身につけられるし、地域の皆さんが一緒に子育てしてくれるような安心感があります。高学年の子が低学年の子に手を差し伸べて助ける姿も目にします。自然環境はもちろんですが、そういう人の温かさを感じられる場所で子育てができることは何ものにも代え難いですね」

今後の目標を教えていただけますか?

「宇部市の移住定住サポートセンターの方々は本当に協力的で、熱心に活動を支えてくれています。何をするにも人とのつながりは大切。移住促進の要にもなる人脈は、任期終了後に視野に入れている起業の際にも重要になります。移住促進の基盤作りを行いつつ、いろんな人に会いたいですね」

インフォメーションセンター おの