コンテンポラリーダンサー
鈴木 悠心(ゆーご)さん
YugoN Suzuki
愛知県名古屋市から移住
22歳で趣味としてジャズダンスを始め、バレエ、ミュージカル、モダンダンスなど様々なジャンルのダンスを経てコンテンポラリーダンスへ。大手企業を退社し、本格的にダンスとグラフィックデザインにシフトし独立。現在は動画制作の仕事もこなす鈴木さんに、ダンスのことや宇部市での活動などを伺いました。
「コンテンポラリーダンスは、振り付けがなく表現方法やテクニックにも決まりがない、自由に表現をするダンスです。基本的には即興で踊ります。音楽家とセッションするときは相手を読みながら、またリードしながら。音のインスピレーションを大事にして、物語を紡ぎながら踊っています」
とても神秘的ですね!宇部でも公演されているのでしょうか?
「名古屋では劇場で踊ることが一般的でしたが、宇部ではそういう場がなく最初のうちは広島の劇場で出演していました。宇部は他とは異なり、まちのイベントやお祭り、イルミネーションの点灯式でも披露しました。『こういう場で踊っていいんだ』と新たな発見でしたね。2023年夏、知人の紹介で宇部で初めてステージに立ちましたが、そこで知り合った方から新しい依頼があり、さらにまた次の場所で出会いがあり…という感じで、今まで尽きることなくいろんなステージに立たせていただいています。人とのご縁にとても感謝しています」
宇部市で定期的に開催されている移住者交流会にも参加されているそうですが、やはり人とのつながりは大切ですね。
「そうですね。宇部は人付き合いがしやすいまちだなと感じました。カフェなどにいても気軽に話しかけてくれます。『そのバッグ可愛いですね』とか(笑)。仕事だけでなく普段の暮らしの中でも自然と人の輪が広がることがとてもうれしいです」
お休みの日はどう過ごされていますか?
「オン、オフをあまり決めずに過ごしていますが、時間があるときは外に出て映像作品を撮ることが多いです。自然の中で踊るのが好きなので、宇部をはじめ山口県には山や海など魅力的なスポットがたくさんあります。自然にふれ太陽や月の光を浴びてエネルギーを補充しコンディションを上げる。豊かな表現のためにも人間らしく生きること。特別な経験ではなく、ありふれた日常の暮らしを丁寧に、自分の気持ちに素直に生きています」
全てが一つになって切り離せない…生き方そのものがアーティストだなと感じました。今後の活動や夢を教えていただけますか?
「まずは表現するダンスの存在を知ってもらいたい。宇部は文化振興に力を注がれているので機会が多い方だと思いますが、もっと気軽に、子どもたちが公園に遊びに行くような感覚で観てもらいたい。将来的には学校など教育の場で『表現すること』を伝えて、表現力や観る力も育んでいけたら素敵だなと考えています。また最近お寺で踊らせていただく機会があるのですが、経験を重ねいつか日本でも冠婚葬祭で踊れるような風潮になるといいなと思います。そしてダンスの道が新しい方向に開けたり、誰かの暮らしや世界にささやかな変化をもたらすことができたらと願いながら活動していきます」